海外に長期滞在をする際、忘れてはならない項目の一つが予防接種です。
世界一周の旅に行く場合も、出発前に予防接種を検討している方は多いことでしょう。
今回は「世界一周の際に必要な予防接種」について、記事を作成しました。
▼ こちらの記事
・世界一周者向けの予防接種の種類
・日本とタイの予防接種料金の比較
【東京医科大学病院・ふたばクリニック・スネークファーム】
予防接種は強制ではなく任意ですが、世界の衛生状態を考えると必要度の高い項目です。
私は世界一周の出発前に検討した結果、タイ・バンコクのスネークファームで摂取しました。
自分自身の経験をもとにご紹介します。
世界一周者向けの予防接種
世界一周予定の方に接種をおすすめするワクチンをご紹介します。
A型肝炎(Hepatitis A)
世界中で感染するリスクが高いので、渡航先に関わらず接種した方が良いでしょう。
【発症地域】南アジア・アフリカ・中南米
【症状】倦怠感・嘔吐・黄疸・発熱・腹痛など
【死亡率】2~4%
【感染原因】飲食物による経口感染
【接種回数】
・国産(エイムゲン):3回(2回目:2~4週間後/3回目:6ヶ月~2年後)
・輸入(Havrix): 1回 or 2回(2回接種の場合、2回目:6ヶ月~1年後)
【有効期間】
・国産(エイムゲン):5年以上(2回目接種時点で半年~1年)
・輸入(Havrix): 1回接種:1年以上 / 2回接種:25年以上
B型肝炎(Hepatitis B)
【発症地域】全世界
【症状】肝機能低下
【死亡率】2%
【感染原因】 血液曝露・性行為
【接種回数】
・国産(ヘプタバックスII):3回(2回目:4週間後/3回目:20~24週間後)
【有効期間】
・国産(ヘプタバックスII):5年以上(2回目接種時点で半年)
破傷風(Tetanus)
A型肝炎と同様に世界中で感染するリスクが高いので、渡航先に関わらず接種した方が良いでしょう。
【発症地域】全世界
【症状】麻痺
【死亡率】30%
【感染原因】土壌に含まれるウイルスによって傷口感染
【接種回数】1回
【有効期間】10年
幼少期に定期予防接種で接種をしている場合、追加接種で再び約10年の抗体が身に付きます。
狂犬病(Rabies)
死亡率がほぼ100%と言われています。
【発症地域】全世界(日本・イギリス・オーストラリア等の一部を除く)
【症状】発熱・咬まれた部位の知覚異常など
【死亡率】ほぼ100%
【感染原因】感染動物(犬・コウモリなど)に噛まれた場合
【接種回数】
・国産(化血研):3回(2回目:28日後/3回目:6~12ヶ月後)
・輸入(Rabipur):3回(2回目:7日後/3回目:21~28日後)
【有効期間】一生
・国産(化血研):2年
・輸入(Rabipur):2年
日本脳炎(Japanese Encephalitis)
【発症地域】日本含むアジア
【症状】発熱・頭痛。後遺症が残ることも多い。
【死亡率】20~40%
【感染原因】豚・野鳥を吸血した蚊
【接種回数】1回
【有効期間】5年
黄熱病(Yellow Fever)
黄熱病の予防接種をした証明でもあるイエローカードがない場合、入国を拒否する国があります。
渡航先の接種の有無を必ず確認しましょう。
【発症地域】サハラ砂漠以南のアフリカ・中南米
【症状】発熱・頭痛・悪寒・嘔吐など
【死亡率】30~50%
【感染原因】ウイルスを保有する蚊(ヤブカ類)
【接種回数】1回
【有効期間】一生
黄熱病の予防接種後1週間は、日本では他の予防接種が受けられないケースがあります。
接種スケジュールに注意しましょう。
ポリオ(Polio)
【発症地域】アフガニスタン・パキスタン・ナイジェリア
【症状】急性麻痺・発熱など
【死亡率】15~30%
【感染原因】飛沫感染
【接種回数】1回
【有効期間】10年
腸チフス(Typhoid Fever)
【発症地域】日本除くアジア・アフリカ・南米
【症状】腹痛
【死亡率】1%
【感染原因】飲食物
【接種回数】1回
【有効期間】3年
予防接種時の注意点
予防接種は狂犬病のように数回の接種が必要なワクチンや、組み合わせによっては同日接種ができないワクチンもあります。
ある程度の期間の接種間隔が必要なワクチンもあるので、早めに確認してスケジュールを組みましょう。
厚生労働省検疫所のホームページでは世界中の感染症の最新の流行状況や、予防方法などの詳細情報を掲載しています。
渡航予定先では、どの予防接種が必要なのか確認しましょう。
■厚生労働省検疫所
また、過去のワクチン接種履歴を確認する必要があります。
日本では幼少期に接種済みのワクチンもあるので、スムーズに接種内容を決めるためにも把握しておきましょう。
予防接種料金の比較【日本・タイ】
私自身は検討した結果、全てタイ・バンコクのスネークファームで接種しました。
私が実際に接種したタイ・バンコクのスネークファームの接種料金と、参考に日本の2つの病院で接種した場合の金額を比較します。
東京医科大学病院 | ふたばクリニック | スネークファーム | |
A型肝炎 | 国内:7,000円 輸入:10,800円 |
国内:6,000円 輸入:14,000円 |
5,174円(1,500฿) |
狂犬病 | 国内:12,000円 輸入:13,500円 |
国内:15,000円 輸入:8,500円 |
1,207円(350฿) |
日本脳炎 | 7,000円 | 5,000円 | 1,587円(460฿) |
黄熱病 | 12,000円 | ー | 4,139円(1,200฿) |
三種混合 | 9,780円 | 6,000円 | 2,242円(650฿) |
※上記は全て一回あたりの接種金額です。
※スネークファームは、2018年8月受診時の料金です。(1฿=3.45円)
三種混合ワクチンは、百日咳・ジフテリア・破傷風です。
日本の病院の国内表記は国内ワクチン、輸入表記は輸入ワクチンです。
費用面に関しては、タイのスネークファームでの接種金額が日本の病院よりも安めです。
実際にスネークファームで接種しましたが、日本人にも慣れており特に問題はなかったです。
以上、「世界一周者向けの予防接種」をご紹介しました。
衛生状態が良い日本で生まれ育った私たちの体は、菌の種類によっては抗体がない可能性があります。
トラベルワクチンはワクチンの種類によっては高額ですが、疫病から身を守るためにも接種することをおすすめします。
世界一周に向けて準備中の方は、ぜひご参考ください。